運転免許
フィリピンでの運転免許は日本のそれとほぼ同様です。自動車やバイクを運転することを政府が許可したことを証明するカードや書類のことです。運転免許証の発行機関はフィリピン陸運局(Land Transportation Office :LTO)です。これは適切な教習を受けたこと、および車両の運転方法を知っていることの証明でもあり、銀行口座の開設時などに身分証明書の提出が求められた場合にも正式なIDとしても有効です。
運転免許証の種類
フィリピンでは3種類の免許がありますが、それぞれが特定の条件下で運転が可能であり、違いはライセンスの要件と目的にあります。
学生運転免許証
(Student Driver Permit)
この免許証は後述のプロフェッショナル運転免許または非プロフェッショナル運転免許を持った運転手が同乗している場合に限り運転することが認められます。日本で言うところの仮運転免許に該当します。これにより学生運転免許証を持ったドライバーはインストラクターまたは正式な運転免許を持った方の指導の下で実地運転することが可能です。
非プロフェッショナル運転免許
(Non-Professional Driver License)
この運転免許はドライバーが個人的な目的または私的使用のみのために車両を運転することが出来ます。日本で言うところの第一種運転免許に該当します。日本で有効な運転免許を保有している場合、非プロフェッショナル運転免許の申請が可能となります。
プロフェッショナル運転免許
(Professional Driver License)
この運転免許の保持者は金銭報酬を得る目的で車両を運転することができます。これは一般的に大型商用車を運転しなければならない人々に当てはまります。
運転免許の表面には運転手の写真と氏名などの個人情報及び眼鏡着用などの運転条件が記載されています。これらには、名前、年齢、国籍、体重、身長、自宅の住所、免許番号、有効期限、血液型、目の色、制限条件が含まれます。偽造防止のためのホログラフィックシールなどが添付されています。
一方で裏側には、制限コードの凡例、条件の凡例、シリアル番号、臓器提供者であるかどうかの表示など、いくつかの項目が印刷されています。緊急連絡先もカードの裏面に記載されており情報識別のためにスキャンできるバーコードがあります。その他の詳細には、あなたの小さな白黒画像とシリアル番号が含まれます。
取得要件
学生運転免許証
(Student Driver Permit)
- 17歳以上であること
- 肉体的および精神的に健康であること
- 英語とフィリピン語の両方で読み書きができること
- LTO認定自動車教習所で所定の実地教習(Practical Driving Course : PDC)と理論教習(Theoretical Driving Course : TDC)を完了していること
非プロフェッショナル運転免許
(Non-Professional Driver License)
- 18歳以上であること
- 肉体的および精神的に健康であること
- 英語とフィリピン語の両方で読み書きができること
- 申請前に30日間有効な学生許可証を保持していること
- LTOクリニックの健康診断書を提出できること
- 実地教習を完了していること
- 理論教習を完了していること
プロフェッショナル運転免許
(Professional Driver License)
- 18歳以上である必要があること
- 肉体的および精神的に健康であること
- 英語とフィリピン語の両方で読み書きができること
- 既存のライセンスの有効期間中に2回以上の無謀運転等の罪で起訴されていないこと
- 制限コード1、2、4、および6を申請する場合 - 申請の6か月以上前に発行された有効な学生許可証の所有者であること。
- 制限コード3、5、7、および8を申請する場合 - 申請の1年以上前に発行された有効な非プロフェッショナル運転免許証を所持していること。
- LTOクリニックの健康診断書を提出できること
外国の運転免許を保有している場合
外国(日本やアメリカなど)の有効な運転免許を保有している場合は、入国後90日間は現在保有している外国運転免許で運転することが可能です。また入国から90日以降もフィリピンで運転をされる場合はフィリピンの運転免許を取得する必要があります。 有効な外国運転免許を保有している方でフィリピンの運転免許を取得される場合はフィリピンでの実地教習と理論教習は免除されます。
必要要件
非プロフェッショナル運転免許
(Non-Professional Driver License)
- 18歳以上であること
- 肉体的および精神的に健康であること
- 英語とフィリピン語の両方で読み書きができること
- 申請時に有効な外国運転免許を保有していること
- LTOクリニックの健康診断書を提出できること
- フィリピンに1か月以上滞在していること
- 申請日から1年以上有効な長期滞在査証を保有していること (観光査証での申請は不可)
プロフェッショナル運転免許
(Professional Driver License)
- 18歳以上であること
- 肉体的および精神的に健康であること
- 英語とフィリピン語の両方で読み書きができること
- 申請時に有効な外国運転免許を保有していること
- LTOクリニックの健康診断書を提出できること
- フィリピンに1か月以上滞在していること
- 申請日から1年以上有効な長期滞在査証を保有していること (観光査証での申請は不可)
- 既存のライセンスの有効期間中に2回以上の無謀運転等の罪で起訴されていないこと
- 筆記試験と実技試験の両方に合格すること